:300TDI燃料噴射ポンプ
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燃料噴射ポンプからの燃料もれ
20171123DIS1300TDIPUMP
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内容:
■燃料噴射ポンプ リビルド品につきまして
■燃料噴射ポンプ用ガスケットキット
故障事例
ディスカバリー1 300TDI 1995年式 エンジンが掛からなくなりました
原因は燃料噴射ポンプが正常動作していないせいではないか、
とあたりをつけ、燃料噴射ポンプのあたまのフタを取り外してみました。
2015年に ディスカバリー1 300TDI を2台入手しましたが、そのうちの1台のエンジンが掛からなくなりました。
以下では、識別のために「青ディスコ」と「白ディスコ」と表記します。
- 青ディスコ(1995年式):エンジンが掛からなくなった
- 白ディスコ(1996年式):正常に動きます
ご存じの通り、300TDI(ならびにそれ以前の200TDI)エンジンは非常に頑丈で、50万キロ程度の走行にも充分に耐えうるエンジンとして、世界的に非常に高く評価されています。
その頑丈とされる300TDIエンジンが掛からなくなったことは、非常に貴重な事例と思います。
以下、途中経過をご報告いたします。
なお、300TDI用燃料噴射ポンプは大きく「機械式」と「電気式」の2種類あり、機械式はディフェンダー、電気式はディスカバリー1、に採用されています。
この車両はディスカバリー1ですので電気式となります。
キックダウンケーブルのステーを取り外す
四角いフタを取り外す
ボルト4本のうち、
- 3本はトルクス T30 → 工具あり OK
- 1本はおむすび形(三角形) → 自作した
左:トルクス T30 右:おむすび形ねじ
トルクス T30 工具
おむすび形のボルトを回す工具を作る
フタを留めるボルト4本のうち3本はトルクス(T30)ですので問題はないのですが、残る1本は「おむすび形」をした特殊なねじです。
このねじを回す工具が見つからなかったので、以下のとおり自作しました。
ボルトの上に2面幅7ミリのナットを載せてみました
おむすび形のねじの3面は、二面幅7ミリの六角ねじの3面と同じでした。
3カ所が当たるので、その部分をリューターで削ることでピッタリはまることがわかりました。
左:リューターで加工済み 右:二面幅7ミリソケット
3カ所をリューターで加工するとともに、ねじの頭にフルに接触するように、ソケットレンチの端(斜めになっている部分)も削り取りました。
この自作工具で「おむすび形」のねじを緩めることができました。
左:おむすび形のねじ 右:今回、自作した工具
ソケットレンチをリューターで削った
ソケットレンチ 7ミリ(六角) を使用した
今回使用したリューター(刃はダイヤモンド)
フタを外してエンジンを掛けてみた
さて、試しにフタを外した状態でエンジンを掛けてみました。
白ディスコの場合
先ずは、エンジンが掛かる白ディスコから。
画面左側の、黒いプラスチックにご注目ください。
クリックすると Youtube にとびます
白ディスコ
https://youtu.be/eaNn6VHS_A8
イグニッションキーをオンにすると、黒いプラスチックが上に上がります。
その状態が保持された状態で、スターターを回すとエンジンが掛かります。
(燃料がじゃぶじゃぶ出ます)
アクセルを吹かすと、黒いプラスチックが上に上がり、アクセルをはなすといったん下におりてから、すぐにある一定の場所にとどまります。
なお、フタがあいている状態ではエンジンの吹け上がりはよくないです。
燃料がジャブジャブ出ることから、内圧はどれほどかは不明なものの、ガスケットはそれなりにしっかりしていないと燃料漏れが起きることがわかりました。
青ディスコの場合
次に、エンジンが掛からない青ディスコの場合はどうかといいますと。
イグニッションキーをオンにすると、
黒いプラスチックが一度上に上がるものの、すぐに下に落ちます。
この状態でスターターを回してもエンジンが掛かりません。
そこで、手で黒いプラスチックを持ち上げると、エンジンが掛かります!
ただ、白ディスコのときもそうですが、
この状態でアクセルを吹かしても吹けがよろしくありません。
(吹かすと大量の燃料がじゃぶじゃぶ出ます)
ちなみに、エンジンが回ったものの、
1気筒しんでいるような不整脈振動と、ものすごい黒い排ガスがでました。。他に原因があるのか、フタをはめれば解決するのかは不明です。
青ディスコ 300TDI
https://youtu.be/ZxWfX--Dh2E
- 3秒:イグニッションキーをオンにすると、黒いプラスチックが一度上がる
- 4秒:が、すぐに落ちる。この状態ではエンジンが掛からない
その後、手で持ち上げると、エンジンが掛かる
- 20〜25秒:エンジン回転が脈動しているが、アクセルを踏んでいるわけではない。アクセルは踏んでおらず、黒いプラスチックも手でほぼ一定の場所におさえているが、回転が脈動しているのは、燃料がじゃぶじゃぶと漏れているため、燃料がシリンダー内に安定的に供給されていないためと思われる。
アクセルと黒いプラスチックは連動しているのか?
アクセルを吹かすと「黒いプラスチック」が動くのかどうか、
を検証みしてました。
- 車両:白ディスコ
- 使用部品:燃料漏れにより交換した燃料噴射ポンプから取り外した部品
【ご注意】
以下の動画では、部品がひっくりかえっていますので、「黒いプラスチック」は画面右側にあります。
https://youtube.com/shorts/mGn_EvI-OWo?feature=share
結果、わかったことは以下の2点です:
- イグニッションキーをオンにすると、黒いプラスチックがある一定量持ち上がる
- アクセルを踏んでも黒いプラスチックは動かない
ところで、青ディスコで同じように試してみたら、
イグニッションキーをオンにすると、
黒いプラスチックはいったんピョコンと跳ね上がるものの、すぐに戻りました(イグニッションキーがオフの状態になる)。
このことから、
故障の原因は、黒いプラスチックまわりの部品そのものではなく、
電気信号を供給している元であると思われます。
燃料噴射ポンプが機械式ならばこのような故障はないのに。。。
(クーーーーーーーッッッッッッッッッ!!!)
原因究明は続きます。。
情報をいただきました
2016年2月24日追記
当店ご利用者様(修理工場のメカニック様)より、情報をいただきました。
過去に、お客さまのディスカバリー1 300TDIがエンジンが掛からなくなったとのことで、その際、他の名称になっているかもしれないが、クランク角センサーを交換することで解決したとのことでした。
早速、パーツカタログで該当部品を調べた結果、以下の部品と思われます。
17番 ERR2079 SENSOR ASSEMBLY-CRANK ENGINE
交換の際、非常にせまい場所でものぐごく大変だった、とのことでした。。
貴重な情報、ありがとうございます!
早速取り外してみました。
場所は、エンジンルーム内のバルクヘッド(ボンネットの付け根)奥に、上からささっています。
非常に取り外しにくい場所で、このセンサー上には、
ミッショントンネルがあり、しかもミッショントンネルには防音断熱材が貼り付けられています。防音断熱材をどかさないとセンサーは外れません。
自分のクルマなので、防音断熱材を思いっきり切除してようやくアクセスできましたが、非常に狭い場所です。
車両の組立ラインでは、このセンサーを取り付けてからボディを載せるためにこのような面倒なことはないのでしょうが、20年経過して故障に見舞われた(まだこの部品が原因とは断定できませんが)場合は、非常に面倒くさいことになります。
ERR2079 クランク角度センサー です
工具は ヘキサゴン 5ミリ です
ボッシュ製です
固定はボルト1本です
配線ターミナルは3極(3芯)です
長さは56ミリです
部品が入荷し、交換してみました。
結果、エンジンかからず。
原因は別にある、ということが判明しました。。
この車両のエンジン本体をご希望の方がいらっしゃり、
2018年11月、エンジン本体を売却の運びとなりました。
この車両の故障ヶ所は電子制御関係でありエンジン本体は全く問題ないため、別の車両に載せ替えられることとあいなりました。
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免責事項
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- このホームページから生じたいかなる事態もその責を負わないこととさせていただきます。
ディスカバリー1 部品のお取り扱いは2021年をもって終了とさせていただきました。
これまでのご利用誠にありがとうございます。
ディスカバリー1についてのお問い合わせの回答はひかえさせていただきます。