ブイベルト駆動オルタネーターが充電不良の場合
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2023年7月19日
ブイベルト駆動オルタネーターが充電不良の場合
先日、クラシックレンジローバーのオルタネーター(ブイベルト駆動)が充電不良とのご連絡が2件ありました。
オルタネーターを車両から取り外して、電装業者さんでベンチテストにかけて頂いた結果、オルタネーターは正常でした。
プーリーにうっすらとベルトのゴムの粉が付いていたことと併せて考えられるに、ベルトが滑ってオルタネーターが回転不足になっていたと思われます。
ブイベルトはプーリーとの相性と耐久性の両面から、ランドローバー純正品のみ取り扱っていますが、どうしても初期伸び(しょきのび)します。
初期伸びというのは、新品のベルトを取り付けた後、しばらく走ると、ベルトが伸びる、つまり弛(たる)むことを言います。
実際にお聞きしたことですが、走行中にベルトが外れた事もあったとのことです。
ブイベルトの初期伸びの原因は大きく2つあります。
1.ベルト(ゴム)の伸び
2.プーリーのブイ部分が摩耗しているため、ベルトのブイの形との相性のすり合わせ(ベルトが減ることで相性が合っていく)の過程で、ベルトがプーリーに食い込んでいく。
ちなみに、ブイベルトの底がプーリーの底に接するのはダメです。
ベルトが滑ります。
ブイベルトのブイの部分と、プーリーのブイの2面のみ接するのが正常です。
たとえば、泊まりがけのドライブに出かける前日にベルトを新品に交換して、翌朝に出発した場合について述べます。
初日、高速道路に乗って、最初のサービスエリアまたはパーキングエリアで停車して、ボンネットを開けてベルトの張り増しをします。これが1回目。
それから次のトイレ休憩の際に、再び、張り具合を点検をします。張り増しをすることもあります。これが2回目。
目的地に到着し宿にチェックインして、エンジンが冷えてから、明るいうちにまた張り増しします。これが3回目。
翌日のドライブ中も、トイレ休憩のたびにボンネットをあけて、ブイベルトの張り具合を点検します。
こんなかんじで、ちょくちょく張り具合を見ます。
ということは、オーナーさん自身が、出先でベルトを張れるように、
- ① 工具を車載しておく
- ② ベルトを張れる技術を身に付けている
必要があるということを意味します。
オーナー様におかれましては、かかりつけのメカニックさんからトレーニングを受けて、必要工具を教えてもらってください。
初期伸びが終わると、伸びはほとんどなくなり、安定します。
また、ほとんど乗らないでいても、ベルト張りは必要です。
その理由は、乗らないでいる間にプーリーが錆びて、久々にエンジンを掛けると、ベルトが錆びをかき落とす → ベルトが減る → プーリー錆びの分少し小さくなる → ベルトがたるむ → が繰り返されるためです。
たまにしか乗らないクルマの場合、プーリーが錆びるのはいかんともし難く、そのため、クラシックレンジ用ブイベルトオルタネーター用プーリーは、当店特注にてステンレス製プーリーとしています。
本来であれば、他のプーリーもすべてステンレス製にするのが望ましいのではありますが、かなりお金がかかるため、できるところから順番に、ステンレスプーリーに替えていく、ということになるかと思います。
クラシックレンジローバー用オルタネーター(ブイベルト駆動)の販売ページはこちら
YLE10099 オルタネーター A127L-100AMP
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