【質問】電動ファンが回らない RRC 1994最終
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2023年6月27日
【質問】電動ファンが回らない RRC 1994最終
当店ご利用者さまより、ご質問をいただきました。
Q.
- クラッシクレンジローバー 1994年式(最終モデル 4.27リットル)の電動ファンが回らない状態で水温が高くなってしまう。
- 適切な対応方法を教えてください。
- 何の部品から交換すれば良いでしょうか。
以下、回答させていただきました。
A.
おつかれさまです。
電動ファンは、水温があがったとき、および、エアコンをオンにしたときに、自動制御でオン/オフされる仕組みになっていますが、これら構成部品の、気まぐれで、気分が移ろいやすい部品たちに、電動ファンの制御を任せるのは、正直、大変心もとないです。
リスクが大きすぎます。
特に、最終モデルは、4.0リットルでもそうですし、4.27リットルではなおさらのこと、オーバーヒートさせると、エンジン修理が非常に高くつきます。
4.27リットルエンジンがオーバーヒートすると、シリンダーライナーが落ちることがあることがわかっています(私は英国のローバーV8エンジン専門店で実物を見ましたし、日本でも同様の事例を複数のメカニック様からお聞きしています)
そうなると、シリンダーライナー打ち替えが必要となり、ローバーV8エンジン修理費用が非常に高くつきます。
そのため、既存の自動制御はやめて、電動ファンの電源をバッテリーから直接とって、手動スイッチ制御とするか、国産汎用温度センサーを使って構成しなおすか、をおすすめしております。
特に日本の猛暑は、クラシックレンジローバーの開発陣が経験したことのないような暑さになっています。
クラシックレンジローバー部品の品質のわるさもさることながら、そもそも設計にないような猛暑環境(気温40度超え、かつ、渋滞時のボンネット内は凄まじく高温になります)においては、それなりの対応をしていく必要があります。
日本の夏場は、エンジン暖気後は、電動ファンを回しっぱなしにしておいてもいいくらいです。
また、エンジン(=クーラント)温度が高温のままエンジンを止めると水温が上がっていくため、走行後、エンジンはすぐには止めず、しばらく回しておいて冷却水を循環させクールダウンさせるとともに、電動ファンを回しっぱなしにします。
あたかも乳飲み子を『お守り』するような、あるいはまた、ドリフトマシンが競技後ピットに入ってからラジエター近辺にウォータースプレーをするような、そんなイメージです。
日本の夏はローバーV8にはつらいものがあります。
ましてやクーラー / エアコン を使うとますますエンジンに負荷がかかり、エンジンルーム内は高温になり、様々な部品が劣化します。
イグナイター、オルタネーター内部の電子部品(レギュレーター、レクティファイヤー)、ゴムホース(ラジエターホース、ヒーターホース、バキュームホース、等)、ブイベルト、サーペンタインベルト、配線コード被覆、樹脂(プラスチック)・・等々。
真夏はクラシックレンジローバー(V8エンジン搭載車両)に乗らないという方もいらっしゃいます。
それも、ひとつの考え方として、尊重いたします。
いずれにしましても、楽しく充実したクラシックレンジローバーライフをお祈り申し上げます。
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