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クラシックレンジローバー用電動ブレーキポンプ

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2023年8月13日

クラシックレンジローバー用電動ブレーキポンプ

クラシックレンジローバーのブレーキシステムに使われている電動ブレーキポンプについて、本日現在の最新情報をご案内させていただきます。

なお、ランドローバー社発行のパーツカタログやワークショップマニュアルでは「ABSブレーキポンプ」「ABSバキュームポンプ」と表記されていることがありますが、誤解を招きやすい表現です。

具体的には以下の通りです。


  • 電動ブレーキポンプとABS(アンチロックブレーキシステム)は全く別の部品で構成されています。電動ブレーキポンプにはABS機能はありません。電動ブレーキポンプは、ブレーキフルードの圧力を高める機能だけを担っています。


  • 電動ブレーキポンプは、バキューム(負圧)ではなく、加圧式です。


そのため、ここでは「電動ブレーキポンプ」と表記します。




クラシックレンジローバー用電動ブレーキポンプは供給終了しています


クラシックレンジローバー用電動ブレーキポンプは、純正品、社外品(ワブコ製OEM品)ともに、供給終了して数年経過しました。

2023年8月現在も、供給は止まったままです。

今後、再販される情報もありません。




過去には部分的な部品を使って修理できたこともありました


過去には、圧力スイッチ単品、モーター単品、を交換して直せたこともありましたが、これ以外の部品が必要な場合もありました。

  • フルード圧力を保持できないため頻繁にモーターが回る(逆止弁のゴム劣化) → 逆止弁ゴム単品を仕入れたものの、交換後すぐにダメになった。フルードに漬けるとゴムが膨らんで割れることが判明した。
  • ベアリングにガタ → ベアリング単品を取り寄せましたが、ベアリング交換の際、加締め(かしめ)固定されているベアリング脱着が困難。リューターで削ると切り粉が中に入ってよろしくない。
  • フルードを汲み上げる回転羽部分が劣化していると規定圧力に達するまでに時間が掛かる → フルードを汲み上げる回転羽根は確保できなかった。
  • モーター単品は、社外品(たぶん中国製)は、連続回転させるとカーボンブラシを保持するプラスチックが溶融してすぐにだめになった → 取り扱い停止。
  • モーター単品は、ランドローバー純正品としては供給されていないが、セカンドレンジローバー用ブレーキポンプに使われているモーターは、クラシックレンジローバー用と同じものが使われており、互換性があります。(モーター胴体にブラケットが付いているが、クラシックレンジには不要なので切り落とします)
  • 圧力スイッチについても、セカンドレンジ用ブレーキポンプに使われているものと、クラシックレンジ用と共通につき、互換性があります。




セカンドレンジローバー用ブレーキポンプをクラシックレンジローバーに取り付けることが可能です


圧力スイッチ単品とモーター単品がクラシックレンジとセカンドレンジとで共通ということがわかってしまうと、いっそのこと、セカンドレンジ用ブレーキポンプをクラシックレンジに取り付けたい、と考えるのが自然の流れです。

実際に、クラシックレンジローバーに、セカンドレンジ用ブレーキポンプを取り付け施工されているランドローバー専門店様もいらっしゃいます。

ただ、そのままポン付けとはいかず、配管の口金形状が異なるためアダプターを使ったり、ポンプ固定マウント位置も異なるため、工夫して取り付けされていらっしゃいます。




純正ポンプであってもモーターを連続回転させると故障します


純正ポンプの中古品を分解してわかったのですが、カーボンブラシを保持するプラスチックが溶けているものがありました。

つまり、純正ポンプであっても、連続回転させると加熱されて、カーボンブラシを保持するプラスチックが溶融して故障することがあることを意味します。

特に、逆止弁不良でフルード圧力を保持できない場合は、ブレーキペダルを踏まなくても頻繁にモーターが回るため、モーターが冷える前に再び加熱されて熱が蓄積されていきます。




おまけ:クラシックレンジローバー用ブレーキポンプにはリリーフバルブがない


クラシックレンジローバー用ブレーキポンプには、フルード圧力が規定以上になった際に圧力を逃がすリリーフバルブが付いていません。

これが何を意味するかというと、通常は規定圧力に達した時点で圧力スイッチが機能してモーター電源をオフにしますが、圧力スイッチが故障した場合、モーターが回りっぱなしになって、圧力がどんどん上がっていく「可能性がある」という意味です。

実際問題として、圧力スイッチ故障でモーターが止まらなくなった事例はお聞きしたことがありませんが、あくまでも可能性としては、そういう構造だということです。


もしかしたらもしかすると、ですが、圧力が青天井に上がらないように、モーターが故障するように、わざと弱く設計しているのかとも思ってしまいます。(個人の感想です)


セカンドレンジローバー用ブレーキポンプには、リリーフバルブが付くようになったとのことですが、私じしんは現物確認しておらず、どのような構造なのかは不明です。




ブレーキマスターバックへの換装について


実は、私が最初に買ったクラシックレンジローバー(1990年式北米仕様)は、ディスカバリー1に使われているブレーキマスターバックに交換しました。2000年頃のことです。

そのクラシックレンジローバーは後に、ボディパネルを取り外してバギー仕様に改修し車検を取ってはいません。

現在、車検の検査項目が細かくなる傾向にある中で(ゆるくなることはまずあるまいと思われる)、車検をパスしない懸念があり、マスターバックへの換装は現在ご案内しておりません。





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